講演申込一覧

 8月2日1時03分の情報を掲載しています。

受付番号 受付日 セッション オーガナイズド・セッション 表題 副題(ある場合のみ) 登壇者氏名 登壇者所属 講演要旨
b54222 2012/6/27 オーガナイズド・セッション OS1 「企業事例 SCM・ロジスティクス」 化学プロセスにおける生産スケジューリング事例(仮) 増田翔悟 三菱化学 三菱化学における、生産計画、スケジューリング事例を紹介する。
b40235 2012/7/4 一般 リードタイムを考慮したマルチスケール生産計画モデル 佐々木啓伍 京都大学 長期間の生産計画を考える際,計算の負荷を減らすために,コストに大きな影響を与えるプラントや近い将来の計画のみ詳細なモデルを用い,それ以外については縮約されたモデルを用ることが従来より考えられてきた.詳細度の異なるモデルを同時に用いる際,モデル間で整合性のあるデータ授受を行う必要があるが,そこで問題となるのが生産や輸送のリードタイムである.リードタイムについては,これまでモデル化の中で十分に議論されてこなかった.本研究では,生産資源(設備)スケールおよび時間スケールにおいて詳細度の異なるモデルにおけるリードタイムの扱いを明確にし,組み合わせて利用できるマルチスケールモデル構築法を提案する.そして,それらのモデルを組み合わせたハイブリッドモデルの有効性を,例題を用いて検証する.
b87642 2012/7/5 オーガナイズド・セッション OS1 「企業事例 SCM・ロジスティクス」 RFIDを活用した単品管理無人倉庫による流通サプライチェーン合理化の実現 秋葉淳一 (株)フレームワークス 「倉庫」と呼ばれる設備は一般には長らく物資の一時貯蔵施設という意味合いで捉えられてきた。しかし最近のサプライチェーン合理化に伴って、よりダイナミックな機能をもったサプライチェーン・ネットワークの中継点として変化し、進化しつつある。本報告においては、最新の物流合理化の一事例として、立地的に面積に制約のある都市型店舗のバックヤードの延長として、極めてタイトなデイリーのオペレーション・スケジュールにシンクロナイズした補充機能を極限まで進めた高機能物流拠点として、発表以来注目を集めている重衣料(背広)の自動無人化倉庫について、企業戦略に基づく構想からRFIDを活用した単品管理の自動ピッキングや自動ソーティングなどの機能の実現、ハンガー・ホイール・コントロール・システム(WCS)と連動する倉庫管理システム(WMS)などについて述べ、運用の実態と効果について報告させていただく。
b10568 2012/7/5 一般 運行効率化を目的としたバス乗務員勤務スケジュール作成 加藤 雅樹 (株)構造計画研究所 バス会社にとって,バスのダイヤは商品であり,これをスムーズに運行することが顧客の信頼を得ることにつながる.スムーズな運行を実現するには十分な乗務員数が重要になるが,多すぎても各乗務員に無駄な時間を過ごさせてしまうし,不足すると乗務員の過剰労働につながり,事故につながってしまうため,バランスが重要である. このバランスを取りつつ労働基準法などの法令も遵守した勤務スケジュールを作成しなくてはならず,これは非常に時間がかかる作業である.勤務スケジュール作成は,バスダイヤ改正についてまわるもので,勤務スケジュール作成の手間が,商品の改善となるバスダイヤ改正の足かせとなり,顧客満足度を向上する機会を奪ってしまうという事態も発生している. これらの作業を手間なく効率的にバランスさせるためにORの技術を用いたシステムを導入することが有効である. 本発表では,バス会社にOR技術を適用した事例を紹介する.
b59121 2012/7/6 オーガナイズド・セッション OS4「制約最適化とそのスケジューリングに対する応用」 (仮題)化学プラントの生産スケジューリング事例 澤井 義人 三菱化学株式会社 三菱化学における実施事例について発表する
b88439 2012/7/6 一般 不確実な状況下での在庫転送問題 志摩英教 千葉工業大学 拠点間融通による在庫転送が注目されており、実際の企業の現場などで利用され始めている。従来の研究では、予防的在庫転送、緊急的在庫転送という2つの在庫転送方策が別々に研究されているが、それぞれ一長一短があり、これらふたつの方策を併用することでより高いサービスレベルを達成できると考えられる。本研究ではこれらの方策の併用を考え、システム全体の運用問題を確率計画法によって定式化し、効率的な解法の検証を行いつつ予防型・緊急型併用方策の有効性の検証を行う。
b36455 2012/7/7 一般 大規模な長期修繕予算の平準化スケジューリング ―河川ゲート・ポンプの事例― 安野貴人 株式会社ニュージェック 都道府県の河川管理者は、河川流域に多くの水門や排水機場の設備を資産保有している。設備が集中的に更新期を迎えると、財源圧迫の恐れがある。各設備のライフサイクルを考慮し、更新が集中する時期を平準化した予算計画のスケジューリング調整が求められている。それらの設置箇所は100箇所程に至り、機器ユニット数は1,500程という大規模な組合せ最適化問題となる。筆者らは、毎年の予算の余剰と超過を最小化する平準化問題を定式化し、列生成、WCSP、内点法を連動したラグランジュ緩和法による解法を提案した。それが施設単位200〜500程の中規模な問題へは実用に耐えるものの、1,000〜1,500単位の大規模な問題への適用可能性は明らかとなっていない。本稿では、大規模な河川設備の今後40年を対象に修繕予算の平準化問題を定式化し、ラグランジュ緩和法を用いた数値実験結果を示す。具体的に、水門と排水機場の事例を紹介し、本手法の有用性と今後の課題に言及する。
b80878 2012/7/9 オーガナイズド・セッション OS6「流通・サービスのエンジニアリングとマネジメント」 青果物サプライチェーンにおけるサービス業務とマネジメント 河野律子 河野経営研究所 青果物のサプライチェーンはその多段階性が、「生産者から消費者が見えない」「生産にかかわるコストが吸収できない価格で流通している」「最終段階の小売業や加工業に価格決定権がある」などの問題を生んでいるといわれます。しかし、法律や慣習での業務分担だけではなく、青果物はその特徴から多段階であることが結果として生産者とユーザーにとってメリットのある仕組みになっています。このメリットのある仕組みは、「b to bマーケティング」「金融」「品質保証」「目利き」などのサービス業務によるものです。このサービス業務が有効に働いていることが依然多段階性を保っている理由でもありますが、本来必要とされるサービス業務の価値を失ってきていることがサプライチェーンのゆがみを大きくした理由だと考えています。このサービス業務をどのようにマネジメントしていくのかについて検討します。
b21010 2012/7/9 一般 パターンに基づく勤務計画問題のモデル化と解法 東高信 神戸大学 本研究では,パターンに基づく勤務計画問題の実用的な解法の構築を目的とする.日や週を単位とする従業員の割当て計画のような勤務計画は満たすべき制約が様々であり,その作成は容易ではない.また,いくつかの制約は勤務計画の作成者にとって経験的に得られているものであり,すべてが明確化しているわけではない.そこで本講演では,まず勤務計画問題を一般的に定義し,その上で「勤務パターン」を導入するとともに,各従業員に対する勤務パターンの割当てを決定変数とする形での整数計画モデルを示す.さらに,求解に際して,列生成法に近傍探索法を組み合わせた解法アプローチを提案する.最後に,複数の例題に対する計算例を通して,提案アプローチの有効性および可能性について議論する.
b64001 2012/7/9 オーガナイズド・セッション OS2 「大規模災害からの避難計画」 大地震時における広域避難行動シミュレーション 沖 拓弥 東京工業大学大学院 本稿では,市街地における広域避難時の安全性を人々の避難場所への到達可能性というミクロな視点から捉え,@大地震時に生じる建物倒壊,市街地延焼,道路閉塞といった物的被害を記述するモデルを構築し,Aパーソントリップ調査のデータから施設内滞留者と歩行者の時空間分布を推定し,B人々が大地震発生時の居場所から避難場所に向かうまでの避難行動をモデル化し,C現実のデータを用いて避難行動シミュレーションを行った。本稿で構築したシミュレーションモデルは,物的被害パターンや発災時刻の違いを加味し、広域避難時に人々が危険にさらされる可能性の高い地域を街区レベルのミクロな空間単位で特定できるだけでなく、人々の持つ属性(性別,年齢階層,職業など)や市街地の建物用途分布の違いも考慮できる。また、市街地の様々な空間性状と避難困難率の関係や、地域間比較、発災時刻の違いによる影響などに関する考察を行った。
b56035 2012/7/9 オーガナイズド・セッション OS3 「人道支援ロジスティクスにおける最適化」 人道支援ロジスティクス活動における数理的アプローチ 準備フェイズ 西村咲耶 東京海洋大学 人道支援ロジスティクスの準備フェイズとは、災害発生時の対応を円滑に行うための事前準備のことである。ここでは、どこにどの程度の緊急支援物資を備蓄するかが重要な問題となっている。従来では、行政単位ごとに与えられた予算内で適当な場所に備蓄をすることが多かったが、備蓄地点が被災した場合にその支援物資は利用できないなどの弊害があった。そこで全体最適を行い、備蓄施設と備蓄量の決定を行うことが本研究の目的である。災害は不確実性をもつため、ここでは確率最適化を用いたアプローチを提案する。施設設置費用、在庫費用、輸送費用と品切れ費用の期待値の和の最小化に加え、リスクを考慮したモデルについても考えていく。また、考えたモデルを実装するためのシステムを開発する。
b68335 2012/7/9 オーガナイズド・セッション OS3 「人道支援ロジスティクスにおける最適化」 人道支援ロジスティクス活動における簡易型配送計画システム 大久保千紘 東京海洋大学 人道支援ロジスティクス活動において、備蓄施設から避難所までの配送、つまりラストワンマイル・デリバリーは非常に重要である。しかし、行政区分単位で配送計画システムを導入することは難しく、また災害時には、計算機システムの使用が困難になる可能性も高い。本研究では、災害時の人道支援ロジスティクス活動における簡易型配送計画システムとして、空間充填曲線を用いたルーティングシステムの考え方に基づいた、運用段階において計算機を全く用いず、紙と鉛筆だけで運用可能な配送計画システムを提唱する。
b40724 2012/7/9 一般 実質的負荷能力に基づくプロダクトミックス最適化モデルの拡張 紙本 達也 神戸大学 より有効な生産計画立案手法の構築を目的とし、生産計画におけるプロダクトミックス最適化問題について、従来の研究では考慮されていなかった製品の取り合わせによる生産性の違いに留意する形で数理計画モデルを拡張する方策を提案する。従来のプロダクトミックス最適化問題では、製品が工程で処理される際の負荷(処理時間)を定数として与えられるものと仮定されている場合が一般的であった。しかしながら、段取りの発生やバッチの編成等、負荷を定数として予め見積もることが難しい状況も少なくない。この点に留意し、実質的な負荷能力を見積もりを加えることでプロダクトミックス最適化モデルの拡張を試みるとともに、数理計画モデルの構成を計算例とともに示す。さらに、得られたプロダクトミックスから生産実施スケジュールを作成することで、拡張モデルの妥当性・有効性を 評価する。
b32572 2012/7/10 一般 待ち行列ネットワークを用いた電動二輪最適配置に対する基本設計の提案 丸山 結以 静岡産業技術専門学校  近年,多くの場所で自転車,電動二輪または電動自動車の貸し出し拠点を配置し利用者が拠点間を移動する手段として用いて,利用後はいずれかの拠点に返却する形態の事例が多く見られる.国内の事例では横浜市のハマチャリや名古屋市のメイチャリなど自転車の貸し出しで行ったモデルがある.海外においては,バルセロナのような例がある.しかしモデルによっては,収益性に問題があるなど中々継続ができず目標半ばで終了してしまっているモデルも多い.また利用者数だけが注目され,システムとして有効に設計されたか評価が難しい.  そこで本研究では,電動二輪を拠点に配置し効果的に運用できるよう待ち行列ネットワークを用いてモデル化を行う.このモデル化を行うことで数理的な解析が可能になり,初期設定やパラメータ変更時の全体配置が可視化できる.今回電動二輪を配置する拠点にコンビニを利用し,コンビニに置くことができる電動二輪数に制限を設け,拠点数を増減させることで最適配置を目指す.
b82109 2012/7/10 一般 待ち行列理論による病院ベッド最適配置の一考察 塩崎 雅基 静岡産業技術専門学校  病院では患者の増加から入院患者を他の病院に転送したり,入院を断るなど様々な問題が発生している場合がある.国外に目を向けると部屋にベッドが置けず廊下に設置している所や最適な診療科毎の区画整理ができていない例も多い.  本研究では,診療科毎の患者発生率を与え,平均入院期間を考慮し待ち行列理論で入院患者の入院から退院までの滞在動向をモデル化する.これによって診療科毎に必要なベッド数や医師の数が算出でき,診療科の敷地面積を決める指標が得られる.また科を変わることも考えられることから,ネットワーク型待ち行列を用いてモデル化する.
b15348 2012/7/10 一般 被覆制約付き巡回路問題に対する発見的解法 村上啓介 国立情報学研究所 本研究では, 被覆制約付き巡回路問題(Covering Tour Problem, CTP)を取り扱う.CTPは被覆制約を満たす最短の巡回路を求める問題である.すなわち,集合被覆問題(SCP)と巡回セールスマン問題(TSP)を同時に考える問題である.CTPは様々な現実問題に応用可能であり,例えば郵便ポストを配置する場所を決める問題に適用できる.これは, 住民すべてをカバーする制約の下で,郵便物を回収する車の移動距離を最小にする問題になる.CTPは多くの現実問題に応用可能であるが,その研究はほとんど行われておらず,関連論文はあまり存在しない.また,それらの既存研究中におけるモデルは条件が限定されすぎていて,そのまま現実問題に適用できるとは考えにくい.そこで,本研究ではより一般化した現実問題に近いモデルを提案する.さらに,従来研究では規模の小さな問題しか扱っていないが,本研究では大規模な問題も想定して効率的なアルゴリズムを提案する.
b77241 2012/7/10 オーガナイズド・セッション OS3 「人道支援ロジスティクスにおける最適化」 人道支援ロジスティクス活動における数理的アプローチ 在庫配送計画モデル 加藤伊人 東京海洋大学 本研究では、人道支援ロジスティクス活動における避難所への支援物資の配送(last mile delivery)を対象とした多期間在庫配送計画モデルを提案する。災害時の配送は、避難所への支援物資の到着時間や避難所の平等性を考慮する必要があり、通常の配送における費用最小化のほかに、到着時間最小化、不平等最小化に対するモデル化を行い、実験結果を比較した。また、視覚的に分り易くするため、モデリングツールAIMMSを用いてモデル化し、最適化システムを構築した。
b83809 2012/7/10 オーガナイズド・セッション OS4「制約最適化とそのスケジューリングに対する応用」 化学プラントにおける生産スケジューリング 田頭弘光 東京海洋大学 化学産業における生産スケジューリングについて,制約計画ソルバーSCOPでモデル化を行った。問題は前段系・中間タンク・後段系の3段階スケジューリング問題である。本研究では,レシピ(製品の混合計画),設備の生産可否・処理能力,製造製品切替の際に発生するロス,などの化学産業に特有なプロセスを考慮した効率的なモデル化について提案する。
b36300 2012/7/10 オーガナイズド・セッション OS3 「人道支援ロジスティクスにおける最適化」 人道支援ロジスティクス活動における数理的アプローチ 対応フェイズ 末永諒 東京海洋大学 人道支援ロジスティクスの対応フェイズとは、災害発生時における輸送手段、支援物資、の獲得や緊急活動のことである。 災害発生後、通常であれば送り側の推測に基づいて支援物資を供給する押し出し型か、被災地からの要求に基づいて支援物資を集め始める引っ張り型のシステムがとられる。これを必要なものを必要な時に必要なだけデカップリング地点から輸送する押し出し・引っ張り型のシステムに変更することによって、災害後の被災地における在庫の効率的な管理が可能になる。本研究では、対応フェイズにおける各期の輸送費用、在庫費用、品切れ費用の和を最小化する多期間輸送・在庫・施設配置モデルを提案する。
b45532 2012/7/10 一般 プロジェクト管理におけるスタビリティ指向の作業工数見積もり方法 森田大輔 摂南大学大学院
b33905 2012/7/10 一般 事前需要情報をもつ2段生産在庫システムの最適化 横澤 史織 名古屋工業大学 需要の到着時刻についての情報を事前に得ることで,生産工程に情報を反映し,在庫費用や納期遅れを減少させることができる.過去の研究では,事前需要情報の到着によって補充発注を行う発注基点在庫政策に従う一段階生産・在庫システムでの事前需要情報の需要リードタイムと最適基点在庫量のトレードオフについて議論されている.本研究では事前需要情報を用いた発注基点在庫政策に従う単一品種・2段階の生産・在庫システムについて考える.各工程での処理時間は一定であり,事前需要情報がポアソン到着過程に従って到着し,一定期間後に製品を引き取るとする.利益を最大化する最適な基点在庫量と各工程への最適なリリースリードタイムについて解析する.
b59533 2012/7/10 オーガナイズド・セッション OS6「流通・サービスのエンジニアリングとマネジメント」 サービス商品としてのプロジェクト・マネジメント 佐藤 知一 日揮株式会社 「サービス・サイエンス」という概念が提唱され、経済のソフト化と共に、あらためてサービスが課題として注目を集めるようになった。しかし、そのエンジニアリングとマネジメントについては、まだ十分な掘り下げ・理論化が行われていない。本発表ではまず、財貨を得る対象として「マテリアル」「リソース」「データ・情報」を定義し、それに従いサービス型ビジネスモデルの分類を試みる。ついで、『プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会』の活動成果を引用しつつ、プロジェクト的な経済活動の付加価値が主にどこで生まれるかを分析する。その上で、商品としてのプロジェクト・マネジメント・サービスの重要性について、著者が実際に携わった事例も交えながら解説する。
b81084 2012/7/10 一般 レクトリニア多角形配置問題に対する構築型解法 胡 艶楠 名古屋大学 レクトリニア多角形配置問題は、レクトリニア図形を長方形の容器に重なりなく配置する問題である。ここで、レクトリニア多角形は、長方形の集合で表現できる多角形、すなわち垂直もしくは水平線分で描かれる多角形である。レクトリニア多角形配置問題は多くの工学的応用を持つ。本論文では、この問題に対する構築型解法を提案し、提案手法の性能を計算実験によって検証する。実験結果より、アイテム数が多い問題例に対して、提案アルゴリズムの性能が既存の構築型解法より高いことを確認した。
b82301 2012/7/10 オーガナイズド・セッション OS1 「企業事例 SCM・ロジスティクス」 組織改革・機能改革・システム構築による在庫適正化の事例紹介 浦邊 信太郎 (株)日立東日本ソリューションズ 日用雑貨メーカでの在庫適正化の取り組み事例を紹介する。在庫適正化は情報システムの導入だけでは実現できない。組織改革、機能改革が重要である。多くの企業では生産、販売、物流という各機能がそれぞれに違ったKPIを持って活動し、時に部分最適を目指すために全体の効率が低下する。本事例ではまず生産部門にあった需給調整機能、営業部門にあった受注機能、物流部門にあった物流管理機能を各部門から切り離し、新設したSCM部門に統合、物の配置や流れの全体を把握できるようにした。さらに物流拠点の集約や取扱商品の選択と集約、生産柔軟性向上のための2週次生産体制の構築など機能の改革も実施した。SCM部門では在庫と欠品の抑制によりキャッシュフローを良化することを目的として需給、物流の管理を行う。物の配置状況の可視化および生産、営業、物流各部門との対話調整のために情報システムを導入した。これにより在庫削減と欠品抑制を実現した。
b30776 2012/7/10 一般 Incorporating Uncertainty into a Game Theoretic Model for Supply Chain Optimization Sisi Yin Osaka University This paper investigates coordination mechanism to coordinate a three-tier supply chain under uncertainty. We present a supply chain optimization model in which one manufacturer, its suppliers and multiple retailers are considered. We develop a game theoretic model to coordinate the manufacturer and retailers under demand uncertainty from customers. Due to incomplete information sharing from a realistic point of view, the manufacturer could not capture full information from suppliers during the negotiation process. Thus, the supplier’s uncertain decision is also involved in the model. A game theoretic approach is applied in order to resolve decision making in purchased quantity of raw materials, price, inventory and production simultaneously. An optimization approach has been proposed to find equilibrium. Computational experiments are conducted to demonstrate the effectiveness and efficiency of the proposed approach.
b81015 2012/7/10 オーガナイズド・セッション OS5「スケジューリングの実際」 大学定期試験における資源割当 田原 久嗣 成蹊大学 大学定期試験における,時間割作成,使用教室決定,試験監督者割当を対象にモデル化とアルゴリズム構築を行った.試験日程の偏りによる教室不足を回避し,必要試験監督人数を少なくするために,一科目の複数教室実施をできる限り避け,試験時間割作成と使用教室決定を同時にスケジューリングする.さらに,学生の試験負荷を考慮し,一日に実施できる科目数にも制約をつける.このモデルに対する分枝限定アルゴリズムは,緩和問題として最小費用流モデルを利用する.各日各時限の教室を供給ノード,各科目を需要ノードとする最小費用流モデルを,ネットワーク線形計画法で解き,緩和解における「同一日時の教室ダブルブッキング」「同一日時実施が禁止される科目の重なり」等を対象に分枝する.試験監督者割当については,各教員の試験監督実行可能スケジュールを生成して,組み合わせることで監督表を完成させる.
b59205 2012/7/10 一般 マルチカーエレベータの運行決定問題に対する解法の研究 三好 巧人 京都大学 マルチカーエレベータとは,各シャフトに複数台のかごを設置するエレベータである.マルチカーエレベータにおいては,同一シャフト内のかご同士が衝突しないよう,また,乗車中の乗客の進行方向と逆方向にかごが進まないよう,かごを運行させる必要がある.本研究では,1本のシャフトからなるマルチカーエレベータを対象とし,割り当てられた乗客を各かごが運んでいく際の運行を決定する問題を考える.まず,この問題を整数計画問題として定式化し,つづいて,分枝限定法による解法を構成する.そして,数値計算によりその有用性を検討する.
b55995 2012/7/10 一般 医療・介護におけるスタッフスケジューリング 吉田 勇人 成蹊大学 医療・介護においては,提供サービスの質を守るような管理・運用が重要である.この管理・運用問題を最適化問題としての人員配置やスケジューリングと捉えてモデル化し,その解決方法について議論する.病棟においては,医師当直表作成やナーススケジューリング,介護サービスにおいては,(1)訪問介護サービス:各サービスにヘルパーを割り当てる勤務スケジュールリング(2)デイサービス:利用者の送迎におけるビークル・ルーティング(3)生活施設サービス:24時間体制のサービス提供のためのナーススケジューリング同等問題が発生している.本発表では,これらの問題が現場でどのように扱われているか等をアンケート調査や現場聞き取り調査で整理し,モデル化を試みる.さらに,本発表では,中国のナーススケジューリングについての現場調査やアンケート調査の結果も紹介し,日本の現状やモデルと比較する.
b85522 2012/7/10 オーガナイズド・セッション OS2 「大規模災害からの避難計画」 津波避難シミュレーションによる避難計画策定支援 志村泰知 株式会社構造計画研究所 これまで災害対策として、防波堤・堤防の構築や 避難施設の構築,情報インフラ整備などハード面の対策に力が入れられてきた。しかし、東日本大震災の教訓から、人的被害を最小限にするためには、津波の到 達を防ぐ、または遅らせるといったハード面の対策に加えて、住民の早期避難の計画や防災意識の向上などのソフト面の対策が重要であることが指摘されている。ソフト面の対策である避難計画の策定に当たっては、津波の到達までに住民が高台、避難施設などの一時避難場所に到着可能かどうか、到着を可能にする方法はどのようなものかなどを検討する必要がある。そこで本発表では、避難弱者や防災知識の有無などの個々の特性や避難行動を考慮できるシミュレーションを中心に、避難困難地域の把握、避難プロセスの把握、避難誘導の評価、避難時ルールの周知度による影響の予測などによって避難計画策定を支援する津波避難シミュレーションについて紹介する。
b17878 2012/7/10 一般 勤務地間移動を考慮したシフトスケジューリング問題に対する局所探索法 田中 勇真 成蹊大学 理工学部 情報科学科 シフトスケジューリング問題とは,人やシフトに関わる様々な制約が与えられ,それらを満たすような勤務表を作成する問題である.この問題は広く知られた問題であるが,解くことが非常に困難であることが多い. 本研究では,シフトスケジューリングの中でも勤務地間の移動を考慮しなければならない問題について扱う.そのような問題の具体例としては,バスの運転手,訪問介護スタッフのスケジューリングなどがある.勤務地間移動を考慮する場合は,連続するシフト間のコストも考えなければならず,通常のシフトスケジューリング問題に用いられる手法をそのまま適用することは難しい. そこで,本研究ではこの問題に対して局所探索法に基づいたアルゴリズムを提案する. 提案アルゴリズムでは高速化された基本的な近傍と大規模近傍を用いる.また,計算実験により実用的な問題例に対して,提案アルゴリズムが既存の汎用手法に比べて優れていることを示す.
b37124 2012/7/10 オーガナイズド・セッション OS6「流通・サービスのエンジニアリングとマネジメント」 お客様は、買った後・決めた後、期待値が上がる! 感情マーケティングとプロセスマネジメントの実践 森 茂利 ソフトブレーン株式会社 ■「お客様は、買った後・決めた後、期待値が高まる」 現実は、ここまでお客様のことを考え実践している企業は、まだまだ少ない。 ■お客様【ひと】は、感情の動物。その感情の起伏を大事にした「感情マーケティング」とゴールを明確にした「プロセスマネジメント」の融合こそが、今求められているCRM【しくみ】である ■その際には、「脳みそを同じにした」【組織】が必要で、その実践が企業価値を高める ■今回は、事例を参考にして、「お客様に選ばれ続ける為」に必要なサービス&プロセスを科学していきたい。
b74562 2012/7/11 オーガナイズド・セッション OS4「制約最適化とそのスケジューリングに対する応用」 機械再割当て問題に対する近似解法 ROADEF/EURO Challenge 2012に参加して 野々部 宏司 法政大学 ROADEF/EURO Challengeは最適化問題に対するアルゴリズムの性能を競うコンペティションであり,1999年以降,約2年に1度の割合で開催されている.対象となる最適化問題は毎回異なり,2012年のChallengeでは機械再割当て問題が取り上げられている.それぞれの機械はRAMやCPUといった資源を持ち,これらの資源を消費する各プロセスがいずれかの機械上で実行されているとする.機械再割当て問題は,このとき,プロセスを実行する機械の割当てを,実行効率が高まるように種々の制約を満たしながら変更する問題である.著者らはこの問題に対し反復局所探索法を基本としたアルゴリズムを実装し,コンペティションに参加した.本発表ではコンペティションの概要と著者らのアルゴリズム,計算結果について述べる.
b55417 2012/7/11 一般 限られた計画在庫点と品目で出荷要求の変動を吸収するスケジューリング 村松健児 株式会社O2O 多品目多段工程多機械から成る生産システムにおいて計画在庫点と在庫品目を限定しても出荷変動を吸収できるスケジューリング法を提案する。提案法は計画在庫品目の処理に必要な時間を品切れの起きる品目の処理に回すことができる原理が自動的に働く方法である。実際の生産において採算性の向上を図るためには、納期厳守、スループット向上、在庫削減などの複数の要求を同時に満たすことが要になる。この原理を使うと計画在庫点と在庫品目を絞り込むことができるので、全体として在庫削減期待できる。
b17779 2012/7/12 オーガナイズド・セッション OS5「スケジューリングの実際」 医療機関のスケジューリング問題の事例紹介 手術室のスケジューリング 鈴木敦夫 南山大学 病院の手術室のスケジューリングシステムの開発の事例を紹介する。病院では限られた数の手術室で可能な限りの手術を行おうとしている。そのためには効率的なスケジューリングが必要である。ここでは、われわれが開発中のスケジューリングを行う担当者を支援するためのスケジューリングシステムについて、システムの設計、最適化問題としての定式化、プロトタイプの紹介を行う。システムは、担当者が、最適化問題を解くことで得られた解を適宜修正しながら、最終的なスケジューリングを行うように設計している。これにより、担当者が持っている経験によって得られた知見をスケジューリングに反映できる。
b51142 2012/7/12 オーガナイズド・セッション OS5「スケジューリングの実際」 中高一貫校の時間割編成支援システムの試作 山本 佳奈 (株)シグマフィールド 中高一貫校の時間割編成を支援するシステムについて、システムの設計、最適化問題としての定式化、プロトタイプについて紹介する。システムは時間割編成の担当者が時間割を編成するに際しての優先順位にしたがって、段階的に時間割を編成していくように設計しており、各段階で担当者が適切な変更を行える。各段階では問題は混合整数計画問題として定式化され、市販の最適化ソフトウェアで解を求める。このシステムを利用することにより時間割編成にかかる手間と時間を大幅に減らすことができる。
b78246 2012/7/12 オーガナイズド・セッション OS2 「大規模災害からの避難計画」 緊急避難行動の動的ネットワークフローモデルとその応用 瀧澤重志 京都大学 避難行動をモデル化する研究は,土木や建築分野を中心として行われてきた.例えば土木分野では均衡流等に基づく交通流モデルを用いた研究が進んでおり,建築分野ではマルチエージェントモデルを応用した研究が行われている.一方,離散アルゴリズムの分野では,動的ネットワークフローを元にした避難計画の研究が進んできた.この分野で扱われるモデルは前者のモデルと比較して現実の条件の記述力がやや弱い面があるが,その反面,計算効率や最速避難完了時間を理論的に導出できるといった,他のモデルにはない利点を有している.本発表では,筆者らがこれまで行ってきた,動的ネットワークフローの枠組みによる避難計画問題に関する,津波避難などを含むいくつかの研究を紹介するとともに,近年行っている研究についても紹介したい.
b10408 2012/7/13 一般 食品スーパーにおける作業割当(仮) 大山崇 株式会社ネクステージコンサルティング 食品スーパーにおいては、LSPにより、作業割当の改善が行われてきたが多くの企業で成功しなかった。その理由の一つとして、RE基準値と従業員の熟練度をもとに作業量を積み上げると、決められた労働時間予算を簡単にオーバーしてしまうことがあげられる。本稿では、レジ部門と精肉部門を例に、決められた予算に対して、作業割当を行う取り組みを紹介する。
b79010 2012/7/14 オーガナイズド・セッション OS2 「大規模災害からの避難計画」 東日本大震災後計画運転時の首都圏電車ネットワーク混雑シミュレーション 田口 東 中央大学理工学部 東京首都圏の鉄道網は,30の事業者,130路線,1800駅, 8000本の電車(いずれも概数)からなる大規模で広範囲なネットワークを形成しており,800万人の通勤通学客が移動している.これに対して,時刻表通りの電車運行を表現する時空間ネットワーク,通勤通学客の移動データ,利用者均衡に基づく電車選択ルールを用いて表現する数理モデルを構成している.昨年春,東日本大震災による電力供給不足に対応するため,電車運転本数の削減が行われた.輸送力削減の利用者に対する影響は,平常時に一緒にいる利用者の多寡だけでなく,ネットワーク全体から利用路線が受ける影響による.鉄道の混雑を和らげる決め手は,利用者による分散乗車である.ここでは,ネットワーク全体を対象として,分散乗車の詳細なシミュレーションを行ってその効果が提示できることを示し,分散乗車を説得する基礎となる実現目標を具体化できることを示す.
b18552 2012/7/31 一般 An integrated strategy for a production planning - layout problem Guoqing Zhang University of Windsor We present a real world production warehousing case, where the company always faces the challenges to find available space for their products and to manage the items in the warehouse. Several solution approaches are suggested. Among those solutions, we developed a Mixed Integer Programming model that combines warehouse layout with the capacitated lot sizing problem. The problem with real data is a large scale instance that is beyond the capability of optimization solvers. The preliminary numerical results from a heuristic approach are reported.