第1回 最適化とアルゴリズム研究部会(11/28)開催のお知らせ

主査: 今堀 慎治(中央大学)
幹事: 胡  艶楠 (名古屋大学)

●日時:2016年11月28日(月) 15時00分~16時30分

●場所:
南山大学 名古屋キャンパス S棟7階 S72教室
http://www.nanzan-u.ac.jp/Information/access.html

●講演者および概要
講演者: 櫻庭セルソ智(Universidade Federal de Sergipe)
タイトル: 大地震後の道路網の緊急交通アクセス改善計画
要旨:
大地震などの災害の後、救援チームが物資を避難所へ持っていく際、道路をブロックされている瓦礫が障害となるため、これを取り除く必要がある。とくに震災発生後の最初の数日間は、救援物資の配布が避難者の生存に必要であるため、速やかに道路網を修復することが重要な課題となる。本研究では、road emergency rehabilitation problemを, road network accessibility problem (RNAP)とwork-troops scheduling problem (WSP)という二つの問題に分解して解く手法を提案する。前者は救援チームが住民の集まっている避難所に到達するための利用可能経路を見つける問題で、後者は避難所への経路の距離をなるべく早く短くするための修復スケジュールを作成する問題である。本研究では、RNAPおよびWSPのモデルを構築するとともに、WSPに対するヒューリスティクスを提案する。このヒューリスティクスを用いて、ランダムに生成された問題例と2010年にポルトープランスで起きた地震の人工衛星画像から得られた10,000以上の頂点数と辺数のグラフ上で実験を行った。 その結果、ランダムな問題例ではCPLEXで得られた解に比べて提案手法の解の精度は誤差3%以下であることを観測した。また,現実のデータに対応する大規模なグラフを,提案手法が現実的な実行時間で扱えることを確認した。