プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会(2018年1月25日)開催のお知らせ

プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会 (2018年1月25日)開催のお知らせ

                                                              2017年12月13日
研究部会主査: 日揮(株) 佐藤知一

各位:

「プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会」の2018年第1回会合を開催いたします。

新年第1回は、久しぶりに製品開発、とくに研究開発におけるプロジェクト・マネジメントについて、キユーピー(株)の元常務取締役・研究所長であった和田義明様に、ご講演いただきます。
ご承知の通り、企業におけるイノベーションの創出活動、とくに研究という仕事は、まだ誰も知らないものを生み出すことにあります。
他方、マネジメントとは計画を立て、明確な目標イメージを持って統率していく行為です。誰も知らない目標に向かって、一体どのように組織をマネージすべきなのか?
ここに研究開発マネジメントの本質的な難しさがあります。
今回は、実際の研究開発の実務を長年リードしてこられ、さらに研究開発の方法について博士号を取られた和田様から、R&Dのマネジメントについて実戦的なお話を伺う予定です。ぜひご来聴ください。

<記>

■日時:2018年1月25日(木) 18:30~20:30

■場所:三田キャンパス 研究室棟B会議室(1F)
https://www.keio.ac.jp/ja/maps/mita.html
※キャンパスマップの【10】(いつもの北館とは別の場所ですので、ご注意ください )

■講演タイトル: 「企業における研究開発の活性化策(プラットフォームとブーストゲート法)」

■概要:  研究開発を活性化してイノベーションにつなげることを目的に、キユーピー㈱研究所にて取り組んだ手法を紹介する。
具体的には、組織力を高めるプラットフォーム・マネジメントと、研究を事業につなげるブーストゲート法である。その方法、効果、事例について紹介する。

■講師:キユーピー㈱ アドバイザー 和田 義明

■講師略歴:
【学歴】
1978年 東京農工大学農学部農芸化学科卒業
2012年 東京農工大学専門職大学院技術経営研究科修了
2014年 東京農工大学大学院工学府応用化学専攻博士後期課程修了
博士(学術)

【職歴】
1978年 キユーピー㈱入社(以後工場、研究所、マーケティング部門勤務)
2000年 同社研究所部長
2006年 同社執行役員品質保証本部長
2009年 同社取締役研究所長
2012年 同社常務取締役(ファインケミカル事業、研究開発本部、品質保証本部、商品開発本部、知的財産室管掌)
2017年 同社取締役退任
【現在役職】
キユーピー㈱アドバイザー
上海海洋大学客員教授
中央大学、関西大学、千葉工業大学非常勤講師
東洋食品工業短期大学非常勤講師兼テクニカルアドバイザー
国際プロジェクト・プログラム・マネジメント学会評議員
タマゴ科学研究会理事、日本能率協会食品安全部判定委員

■参加費用:無料。
ちなみに本研究部会員がスケジューリング学会に新たに参加される場合、学会の入会金(\2,000)は免除されます。

会場の人数に上限があるため、参加を希望される方は、できましたら前日までに三好副幹事(miyoshi_j@kensetsu-eng.co.jp)までご連絡ください。

第5回 最適化とアルゴリズム研究部会(12/7)開催のお知らせ

主査: 今堀 慎治(中央大学)

幹事: 胡  艶楠(名古屋大学)

●概要:

第5回の研究部会を2017年12月7日(木)に、名古屋大学にて開催いたしますので、以下の通りご案内させていただきます。

今回は名古屋大学の小野廣隆先生に講演していただきます。
小野先生は理論計算機科学,オペレーションズ・リサーチの周辺で,組合せ最適化をキーとした研究をしています.2017年4月1日付で,名古屋大学大学院情報学研究科・数理情報学専攻に,新しく小野廣隆研究室が立ち上がりました.
http://www.tcs.mi.i.nagoya-u.ac.jp

参加登録は不要ですので、当日会場までお越し下さい。多くの方のご参加をお待ちいたしております。

●日時:2017年12月7日(木) 16時30分~18時00分

●場所:

名古屋大学 情報学研究科棟 第一講義室(一階)
http://www.nagoya-u.ac.jp/access-map/

●講演者および概要

講演者: 小野廣隆(名古屋大学)

以下の2つのテーマについてご講演をいただきます.

タイトル1: 資金循環問題
要旨:
経済活動において,中央銀行には各銀行に資金を貸し付けることにより円滑な経済活動をサポートする役割がある.このため中央銀行は資金を準備しておく必要があるが,最低限どの程度の額を準備しておく必要があるか,あるいはどれだけ準備しておけば十分であるかはどの銀行がどの銀行に対してどれだけ負債を抱えているか,あるいは負債の返済をどのタイミングで行うかに強く依存する.本研究ではそれぞれを有向グラフにおける最適化問題Min-SFC,Max-SFCとしてモデル化し,その計算量を論じる.これらはいずれもNP困難であるが,特にMin-SFCは頂点数2の多重グラフ上,あるいは木幅2の単純グラフ上でも強NP困難であること,直径4の双方向木であってもNP困難であるが,双方向のスターでは多項式時間で解けることを示した.本研究は早川仁氏,石井利昌氏(北海道大学),宇野裕之氏(大阪府立大学)との共同研究である.

タイトル2: 有向グラフ上の被覆・支配問題
要旨:
無向グラフにおける頂点被覆問題と辺支配集合問題は,古典的なグラフ最適化問題であるが,有向グラフにおいては,向きと支配(被覆)の関連が必ずしも明瞭でないためか無向グラフと比べると対応する問題の研究は進んでいない.
本研究では,経済ネットワーク分析への応用を考えると「支配」の自然な解釈が存在することに着目し,有向グラフにおける距離-有向頂点被覆問題(r-VC)と距離-有向辺支配集合問題((p,q)-EDS)を定義した.例えば,経済ネットワークにおける特定の産業,取引が与える周りへの波及効果が有向グラフにおける「支配」に対応するため,波及効果を考慮した重要産業・取引の抽出はr-VC,(p,q)-EDSを解くことにより得られる.
まず,これらの問題が一般には計算困難(NP-困難,パラメータ化困難,近似困難)であることを示した.一方,木グラフにおいて,r-VCと(p,q)-EDSに対する多項式時間アルゴリズムが存在することを示した.さらに,p,q<=1のとき,(p,q)-EDSに対して,解サイズに関する-時間固定パラメータアルゴリズムが存在することを示した.
本研究は土中哲秀氏(九州大学),Naomi Nishimura氏(ウォータールー大学)との共同研究である.

●懇親会

研究会終了後、会場付近で懇親会を企画しております。
懇親会に参加を希望される方は、12月5日(火曜日)までに、以下のメールアドレスまでご連絡くださいますようお願い申し上げます。

胡(yannanhu@nagoya-u.jp