プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会 (2021年6月10日)開催のお知らせ
2021年5月27日
研究部会主査: 日揮(株) 佐藤知一
各位:
「プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会」の2021年第3回会合を開催いたします。今回もオンライン形式になりますので、ご了承ください。
みなさんは『ローコード開発』という言葉を聞いたことがあるでしょうか? プログラムのコーディングを不要、または最小限にして、ソフトウェアを開発する仕組みの一つです。
ご存知の通り、ソフトウェアは普通、何らかのプログラム言語を用いて開発します。ゼロからコーディングしてシステムを作り上げるやり方が、「スクラッチ開発」です。ユーザの望む通りの機能を実装できるわけですが、コストと時間がかかります。この対極にあるのが「パッケージソフト導入」で、出来上がったソフトを買ってきて、多少のパラメータ設定をした上で、ユーザの使用に供します。業務にピッタリ合えば、比較的安く、早く出来上がります。しかし望んだ機能がないと(そういう場合が多いのですが)、業務を変えるか、不足機能を追加(アドオン)開発する必要があります。ユーザの望むような、小刻みな機能変更も、事実上できません。
ローコード開発は、両者の中間的な性格を持つ方法です。機能的な仕様を設計したら、その設計情報を元に、(半)自動的に動くソフトウェアが生成されます。このために画面や処理ロジックを、部品のように用意してあり、組み合わせて動かす仕組みです。このため「超高速開発」と呼ぶこともあります。機能的な変更も、ユーザが自分でできるようになる点も特徴の一つでしょう。
プロジェクト・マネジメントの世界でも、ソフトウェア開発プロジェクトは、かなりの難物だと考えられています。その主要な理由の一つは、コストの大部分を占めるプログラム開発作業の見積が、難しい点にあります。ローコード開発は、そうしたIT開発プロジェクト・マネジメントのあり方を、大きく変える可能性を持っています。
今回は、ローコード開発ツールの一つで、とくに製造業系のアプリケーション分野に強いユニークな製品・「TALON」を出している、(株)HOIPOI代表取締役の古関雄介様に、お話しいただきます。プログラマの人月を売って儲ける、SIerというビジネスモデルが曲がり角に来ている今日、ソフトウェア開発の未来について、持論を語っていただきます。ぜひご期待ください。
<記>
■日時:2021年6月10日(木) 18:30~20:30
■講演タイトル:
「ローコード開発手法でプロジェクトマネジメントはこう変わる」
■概要:
企業向けの業務システム開発は近年DX・IoTを中心キーワードに変化を続けています。一度作ったら長期間大きな変更なく運用するシステムから、環境変化にキャッチアップする為にシステムも短期間での変化が求められています。これらの変化に対応する為、プロジェクトマネジメントの手法にも変化が必要になっています。
当講演ではこの変化に対応する為のローコード開発手法を使ったマネジメント・開発の進め方についてお話しします。
■講師:株式会社HOIPOI 代表取締役 中小企業診断士 古関 雄介様
■講師略歴:
古関 雄介(44歳)
1999年にIT業界に入り、ネットワークインフラ、プログラミングを経験。JavaによるMVCフレームワークを自作。
2003年に自動車部品メーカーの基幹システム導入(PM兼PL)を実施し、業務システムの全工程を体験。
以降は様々な企業向けに基幹システムの導入を実施。
2008年に中小企業診断士を取得。
2014年にローコード開発ツールメーカとして起業。製品名:「TALON(タロン)」
■参加希望者は、三好副幹事までご連絡ください。後ほどオンライン会議のリンクをお送りいたします。
■参加費用:無料。
ちなみに本研究部会員がスケジューリング学会に新たに参加される場合、学会の入会金(¥2,000)は免除されます。