数理最適化と機械学習(MOAI)研究部会(2024年3月22日)開催のお知らせ

数理最適化と機械学習(MOAI)研究部会(2024年3月22日)開催のお知らせ

2024年1月16日
研究部会主査: 東京海洋大学 久保幹雄
幹事:   静岡大学  呉 偉

  • 日時:2024年 3月 22日(金)17:00 — 18:00
  • 会場:Zoom でのオンライン開催
  • 参加申込:下記のリンクから参加申込を行ってください.登録後に,登録のメールアドレスへ Zoom ミーティングの情報をお送りします.(Zoomにサインインした状態で登録してください) 参加申込フォーム
  • 17:00-18:00 講演者:岸田昌子(国立情報学研究所)
    講演タイトル: 数理最適化に基づく制御 ~ モデル予測制御を中心に~
    アブストラクト: この講演では、近年機械学習分野で注目を集めているモデル予測制御(MPC)を解説します。MPCは、数理モデルを用いて将来のシステム挙動を予測し、制御入力を最適化する制御手法で、自動運転車、ロボティクス、工業プロセス制御などの分野で幅広く応用されています。制御理論の基礎と数理最適化に基づく制御手法を概説した後、MPCの基本形、データ駆動型アプローチや、機械学習、特に深層学習を利用した最新手法までを紹介します。

    (約1時間のご講演の後にディスカッションと懇親会を企画しています.)

数理最適化と機械学習(MOAI)研究部会(2024年1月26日)開催のお知らせ

数理最適化と機械学習(MOAI)研究部会(2024年1月26日)開催のお知らせ

2024年1月1日
研究部会主査: 東京海洋大学 久保幹雄
幹事:   静岡大学  呉 偉

  • 日時:2024年 1月 26日(金)17:00 — 18:00
  • 会場:Zoom でのオンライン開催
  • 参加申込:下記のリンクから参加申込を行ってください.登録後に,登録のメールアドレスへ Zoom ミーティングの情報をお送りします.(Zoomにサインインした状態で登録してください) 参加申込フォーム
  • 17:00-18:00 講演者:劉 子昂 (リュウ スゴウ) 岡山大学 助教
    講演タイトル: 機械学習と最適化による在庫管理
    アブストラクト: 近年,機械学習と最適化の統合が注目されています.本講演の前半では,強化学習の観点から在庫管理問題の解決方法を紹介します.具体的には,新聞売り子問題や多期間在庫問題に対して,マルコフ決定プロセスとしての定式化とその解決方法について説明します.後半では,サロゲートモデルを用いた最適化手法を紹介し,在庫管理におけるサロゲートモデルによる最適化の応用例を紹介します.

    (約1時間のご講演の後にディスカッションと懇親会を企画しています.)

数理最適化と機械学習(MOAI)研究部会(2023年10月27日)開催のお知らせ

数理最適化と機械学習(MOAI)研究部会(2023年10月27日)開催のお知らせ

2023年10月27日
研究部会主査: 東京海洋大学 久保幹雄
幹事:   静岡大学  呉 偉

  • 日時:2023年 10月 27日(金)17:00 — 18:00
  • 会場:Zoom でのオンライン開催
  • 参加申込:下記のリンクから参加申込を行ってください.登録後に,登録のメールアドレスへ Zoom ミーティングの情報をお送りします. 参加申込フォーム
  • 17:00-18:00 講演者:小林和博 青山学院大学 准教授
    講演タイトル:近似動的計画入門
    アブストラクト: 近似動的計画(approximate dynamic programming, ADP)は,確率的な最適化問題を複数期にわたって解く場合に有効なツールである.動的計画では,いわゆる”次元の呪い”によって大規模な問題を解くことが困難になることがあるが,ADPでは,状態,行動,価値関数などを巧みに用いてこの困難を乗り越えようとするものである.この講演では,近似動的計画を用いる動機,基本的な用語,考え方などを述べる.

    (約1時間のご講演の後にディスカッションと懇親会を企画しています.)

リスクマネジメント研究部会(2023年8月3日)開催のお知らせ

リスクマネジメント研究部会(2023年8月3日)開催のお知らせ

2023年8月3日
研究部会主査: 早稲田大学 森戸晋
幹事:  静岡大学 呉 偉

  • 日時:2023年 8月 3日(月)13:00 — 18:00
  • 会場:Zoom でのオンライン開催
  • 参加申込:下記のリンクから参加申込を行ってください.登録後に,登録のメールアドレスへ Zoom ミーティングの情報をお送りします. 参加申込フォーム
  • 13:00-14:00 講演者:久保 幹雄 東京海洋大 教授
    数理最適化と機械学習の融合アプローチ – 分類と新しい枠組み –
  • 14:00-15:00 講演者:高野 祐一 筑波大学 准教授
    最適決定木を用いた処方的価格最適化
    著者:池田 春之介、西村 直樹、鮏川 矩義、高野 祐一
  • 15:00-16:00 講演者:東将己 東京工業大学
    時系列データに対する解釈可能な決定木クラスタリング
    著者:東将己、成民濟、稲室健太、永井将太、山根大輝、小林健、中田和秀
  • 16:00-17:00 講演者:梅谷 俊治 大阪大学 教授
    「大規模な2値整数計画問題に対する効率的な重み付き局所探索法」
    (可能なら今後の展開やメタヒューリスティクスにデータマイニングや機械学習(特に強化学習)を導入した手法のサーベイ )
  • 17:00-18:00 パネル
    参加者:
    久保 幹雄 東京海洋大 教授
    高野 祐一 筑波大学 准教授
    中田和秀 東京工業大学 教授
    梅谷 俊治 大阪大学 教授
    田中未来 統計数理研究所 准教授
    小林和博 青山学院大学 准教授
    小林健 東京工業大学 助教

プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会(2023年5月25日)開催のお知らせ

プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会 (2023年5月25日)開催のお知らせ

2023年5月11日
研究部会主査: 日揮(株) 佐藤知一

各位:

直前のお知らせになり恐縮ですが、「プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会」の2023年第2回会合を開催いたします。

先月の例会でも少し予告いたしましたが、今回は(株)構造計画研究所の野本真輔さんをお迎えして、サプライチェーン・マネジメント改善プロジェクトの実際についてお話しいただきます。

サプライチェーン・マネジメント(SCM)という言葉が登場し、日本で注目されるようになったのは’90年代後半でした。
その頃、米国のSCMソフトベンダーであるi2 TechnologiesやManugisticsといった会社のパッケージが華々しく登場し、期待を集めたのです。
従来のMRPベースの硬直的な生産計画を革新した先進的スケジューリング・ツールや、経験値ベースではなく数理モデルに基づく需要予測などが売り物でした。
(ちなみに2000年に出版した、佐藤知一「革新的生産スケジューリング入門」でも、i2社のFactory Plannerを題材に取り上げました)

しかしサプライチェーン・マネジメントの変革は、たとえ企業内のサプライチェーンだけに限っても、多くの部門やステークホルダが関わります。
ましてサプライヤーや取引先が絡めば、それがたやすい取組でないことは、容易に想像がつきます。
何かソフトウェア・パッケージを買ってきて導入すれば済むような仕事ではないのです。

そうこうする内に、i2やManuは米国のドットコム・バブル崩壊に巻き込まれ、失速していきました。
日本の製造業は長引く不況に内向きになり、改革よりも守りの姿勢に徹するようになったのは、ご承知のとおりです。

しかし市場における需要の変化は、ますます激しくなるばかり。同一社内で製造と販売がバラバラに動いていては、在庫と欠品問題は解決しません。
加えて、近年の半導体その他部品の、サプライチェーンの混乱です。お手本だったはずの自動車産業さえ、見えないコストと機会損失に困惑しています。
やはり、もう一度SCMのあり方を見直すべきだ。そう考える企業が増えてきてるのは当然でしょう。

(株)構造計画研究所は、SCMソフトウェアの分野では’90年代からパイオニア的な存在でした。
そこで長年、SCM分野に関わってこられた野本さんから、最近の製造業におけるSCM改革プロジェクトの具体的事例をお伺いします。
非常に示唆に富んだお話になるだろうと期待しています。ぜひふるってご参加ください。

<記>

■日時:2023年5月25日(木) 19:00~20:30 (オンライン形式)

■講演タイトル:

「SCM改善プロジェクトの事例紹介」

■概要

生産管理、SCMの改善は困難だと思っている方が多いかもしれません。

在庫の大幅な低減、リードタイムの短縮、納期遵守率の向上などの、大きな成果を上げた3社の事例を紹介します。

共通する考え方、手法、経緯 など、各社の方のインタビューや資料を交えて紹介します。

キーワードは、「つながりの見える化」です。

■講師:野本 真輔 様 (株式会社構造計画研究所)

■講師略歴:

1987~1995 日産自動車 追浜工場(IE、生産管理)

1995~   構造計画研究所 (最適化、シミュレーション、システム開発)

2012年ころから、生産管理システム 開発・販売・導入支援

■参加希望者は、三好副幹事までご連絡ください。後ほど会議のリンクをお送りいたします。

■参加費用:無料。

ちなみに本研究部会員がスケジューリング学会に新たに参加される場合、学会の入会金(¥2,000)は免除されます。

プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会(2023年4月21日)開催のお知らせ

プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会 (2023年4月21日)開催のお知らせ

2023年4月3日
研究部会主査: 日揮(株) 佐藤知一

各位:

「プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会」の2023年第1回会合を開催いたします。

今回はデータモデリングの達人として知られる渡辺幸三さんをお迎えして、ローコード開発を中心とした『超少人数開発』のプロジェクトについてお話しいただきます。

プロジェクト・マネジメントの世界の指針として仰がれてきたPMBOK Guide(R)が、最新版の第7版から、構成と内容を大きく変えたことは、皆さんもご存じの通りです。
その変化をもたらした最大の理由は、アジャイル開発普及への期待にありました。
PMBOK ver.7は、プロジェクトの開発アプローチを3つに大別します。「予測型 Predictive」、「ハイブリッド型 Hybrid」、「適応型 Adaptive」です。
予測型とは、最初に全体計画を立て、それに従って全体をコントロールしていく従来型の方法で、IT開発の分野では「ウォーターフォール型」とよばれるものです。

これに対し、適応型とは「アジャイル開発」を意識しています。反復(Iteration)的かつ漸進的(incremental)に、少しずつ成果物の定義と開発を繰り返しながら進める方式です。
ハイブリッド型は両者の中間形態と理解すればいいでしょう。
以前のPMBOKは予測型アプローチ一本槍でしたが、プロジェクトへの要求が変わりやすい環境下では、適応型のアジャイル開発が有利だ、と表明し、大きな転換となった訳です。

当研究会でも、アジャイル開発は何度も取り上げてきました。
昨年の小川明彦さんの「チケット駆動開発」をはじめ、2018年の市谷聡啓氏による「われわれはなぜアジャイルに向かうのか」、古くは2014年の黒岩惠氏「トヨタ生産方式(TPS)の本質とアジャイル(Agile)プロジェクトのあり方 」などです。その期待の底には、プログラマーの復権というテーマが潜んでいると、わたしは考えています。

アジャイルと並行して過去10年間進んできたのが、ローコード開発ツールによる「超高速開発」でした。
これについても2021年に、古関雄介さんに「ローコード開発手法でプロジェクトマネジメントはこう変わる」を講演いただき、大いに刺激を受けました。

渡辺幸三さんも、『X-TEA』というローコード開発ツールを個人で作り、無償で提供されています。
渡辺さんは「データモデル大全」や「業務別データベース設計のためのデータモデリング入門」などの著書で有名ですが、ただしIT開発ツール自体の販売ではなく、設計支援のコンサルティングに主力を注いでおられます。
それも複雑で大規模な業務系システムの基本設計の支援です。そして、現代のシステム開発の問題は、あまりに多くの人々が開発過程に関わっている点にある、と指摘されています。

したがって、ローコード開発ツールの最大のポイントは、「超高速」で工期を短くできることでも、「アジャイル」で漸進的に作っていけることでもなく、整合性の取れた全体設計を可能にすることにある、という趣旨の主張をされています。そのキーワードが、『超少人数開発』なのです。

当代きってのデータモデリングの名手と、オンラインで対話できるチャンスです。
また、IT開発以外の分野の方にとっても、(そのプロジェクトが「設計」に関わる限り)刺激的で示唆に富んだお話になるはずです。ぜひふるってご参加ください。

<記>

■日時:2023年4月21日(金) 19:00~20:00 (オンライン形式だが、横浜近辺でのリアル会合併設も検討中

■講演タイトル:

超少人数開発のすすめ ~ 野球で学ぶデータモデリングの基礎

■講師:渡辺 幸三 様

有限会社ディービーコンセプト(DBC)代表

■講師略歴:

新潟市出身。北海道大学理学部卒。
業務システム開発者。システム設計手法である「三要素分析法」の提唱者。設計ツール「X-TEA Modeler」、実装ツール「X-TEA Driver」の開発者。DBC代表。
著書:「データモデリング入門」、「生産管理・原価管理システムのためのデータモデリング」、「上流工程入門」、「データモデル大全」(日本実業出版社)、「業務システムモデリング練習帳」(日経BP社)、「販売管理システムで学ぶモデリング講座」(翔泳社)他。

■参加希望者は、三好副幹事(miyoshi_j@kensetsu-eng.co.jp)までご連絡ください。
横浜近辺でのリアル会合実施の場合にリアル参加を希望される場合は、その旨もご連絡ください。
後ほど会議のリンクをお送りいたします。

■参加費用:無料。

ちなみに本研究部会員がスケジューリング学会に新たに参加される場合、学会の入会金(¥2,000)は免除されます。

プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会(2022年11月15日)開催のお知らせ

プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会 (2022年11月15日)開催のお知らせ

2022年11月4日
研究部会主査: 日揮(株) 佐藤知一

各位:

「プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会」の2022年第5回会合を開催いたします。

Web 3.0という言葉が、不安定になった今の世界を駆け回っています。今のわたし達が利用しているネット世界はWeb 2.0と言われ、この概念は2005年頃から使われるようになりましたが、3.0にバージョンアップされるまで、15年以上かかったことになります。ドッグイヤーの速さで進化する、と言われたインターネットにしては、ずいぶんゆっくりしたスピードに思えます。逆に言うと、それだけ現在のWeb 2.0の状態が大成功し、誰も大きな変革を求めなかったのでしょう。

「Web 3.0」とか「メタバース」「NFT」「DAO」などの用語を聞くと、“新しい技術だ、面白そう!”と感じて寄っていく人と、“ふん、どうせまたIT業界のバズワードさ!”と、斜に構えて批判的に見る人に分かれがちです。でも、なぜこんな今風のトピックを、我らが『プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会』で取り上げようと考えたのか、説明が必要かもしれません。

プロジェクトは、人と人が協力して成し遂げる営為です。したがって、コミュニケーションのあり方が非常に重要になります。わたし達が情報や意思を伝達するには、(テレパシーでも使えない限り)会って話すか、手紙を書くしか、長らく方法はありませんでした。そして、その目的のために、自然言語だとか、文書・図面だとかが発達したのです。

今のわたし達は、面談や手紙の代わりに、ネットによる伝達にもっぱら頼っています(このメール自身がその良い例です)。そしてネットで、言語のテキストや、Word/Excel/PDFなど文書ファイルを送り合っています。もちろんパンデミック禍のせいもあって、Web会議が急速に普及し、研究部会も活用するようにはなりました。ただリアルの会議に比べて、なにか足りない、どこか不便だ、と感じているのも事実です。それは何でしょうか?

90年代に出てきた、最初のWeb 1.0は、主にテキスト+静止画像の世界でした。ホームページと言われた初期の時代、どこのサイトも文字情報の羅列でした。Web 2.0の時代になると、スマホの普及とともに、動画とストリーミングが主流にかわりました。そしてWeb 3.0のメタバースでは、皆がアバターの衣をまとって、3次元的な場を共有するようになります。つまり、1.0から3.0に進むにしたがって、「感性的な情報量」が圧倒的に増えたのです。中核にある知的な情報量は、それほど変わっていないにもかかわらず、です。

もう一点。今のWeb 2.0は、ユーザに一見、利用が無料に見えるような「広告モデル」によって拡大しました。検索エンジンに広告を連動させたGoogleが良い例です。しかも現在のインターネットは、じつは認証(本人確認)も、決済の仕組みも、内蔵していません。なりすましや、カード情報の盗用が可能なのは、これら機能が後付けだからです。そういう意味で今のネットは、本当のビジネス基盤にはなっていないのです。その上でプロジェクトやギグワークをするって、リスクがあると思いませんか?

今回は、Spatialというメタバース基盤の活用について、草分けの一人であるweb活用経営(株)の小野晴世様に、最新の取り組みをまじえて解説いただきます。小野様は日本人として初めて、Spatial.io公式ガイドのクリエーターになられた方です。そして、メタバースの場を活用し、あっという間に世界レベルの最新の活用体制を構築しておられます。まさにアジャイル開発プロジェクトの、活きた実例でしょう。

なお今回は、Web会議によるオンライン形式で行いますが、もしかすると途中で、皆さんをSpatialのメタバースに引率してくれるかもしれません(もちろん無料で体験できます)。ぜひ積極的にご参加ください。

<記>

■日時:2022年11月15日(火) 18:30~20:00 (オンライン形式)

■講演タイトル:

メタバース×NFTプロジェクトのマネジメント 〜正解がない、未知への向かい方〜

■概要:

対面で会ったことのないアバターを通じたメタバースプロジェクトを2022年4月より実施。国境が存在しなく、体験を共有できるメタバースで、どのような働き方が可能か、体験をもとにお話しします。

■講師:小野 晴世 様

web活用経営株式会社
中小企業診断士
Spatial公式ガイドクリエーター

■講師略歴:

1998年、オンラインショップ制作会社として創業。2015年頃よりBtoBに特化し、デジタルマーケティング、営業DXを推進。現在はDXの延長として、メタバース×NFTの可能性を模索。メタバース経済圏の可能性を実験するSUSHI DAOを準備中。

■参加希望者は、三好副幹事(miyoshi_j@kensetsu-eng.co.jp)までご連絡ください。後ほど会議のリンクをお送りいたします。

■参加費用:無料。

ちなみに本研究部会員がスケジューリング学会に新たに参加される場合、学会の入会金(¥2,000)は免除されます。

プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会(2022年9月15日)開催のお知らせ

プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会 (2022年9月15日)開催のお知らせ

2022年8月29日
研究部会主査: 日揮(株) 佐藤知一

各位:

「プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会」の2022年第4回会合を開催いたします。

わたし達は、感情を持つ動物です。当たり前のことを言っているようですが、わたし達は普段、理性的に考え、合理的に判断しているつもりで生きています。ビジネスの中では経済合理性が求められ、プロジェクトは価値を生み出す組織体の活動である、と。だから仕事は、好き・嫌いとか、楽しい・面白くないとかいった「主観的」なことで左右されるべきではない、との建前の中で働いているはずです。

おまけに人間は、社会的動物でもあります。つまり生きて行くには、他者との協力を必要とするのですね。そのためにサルや渡り鳥や蜜蜂よりも、はるかに複雑な協力のための組織を作り上げます。でもその中で、お猿さんそこのけのマウンティング合戦が繰り広げられるのも、ご承知の通り。あの人にならついて行ってもいい、とか、アイツの下にだけは絶対になりたくない、とか。

こうした言わば『ヒューマン・ファクター』が、プロジェクトの設計と運営をはなはだ面倒にしていることは、ご承知の通りです(もちろん、そうした事自体を楽しむことのできる「人事能力」をもつプロマネも、たまにはいますが)。でも人間が、言われたことだけをやる、感情を持たぬロボットのような存在でないからこそ、チームに思いもよらぬ創造性をもたらすこともある訳です。主観性と創造性は、ある意味コインの裏表の関係にあたりますから。

今回は、昨年広島に開学したばかりの、叡啓大学・ソーシャルシステムデザイン学部学部長である保井俊之先生に、「ウェルビーイング」すなわち『心の幸せ』を中心に据えたプロジェクト・マネジメントについてご講演いただきます。保井先生はPMI日本支部の理事でもあり、PM論に通暁された方ですが、ながらく金融庁で働くかたわら、地域おこしと社会イノベーションの実践に関わってこられました。佐藤も、保井先生のお招きにより、慶応大学大学院のSDM(システムデザイン・マネジメント)学科で、プロジェクトのリスクについて講義をもたせていただいたことがあります。

当研究会ではご承知の通り、数年前から感情をテーマとした講演を、いろいろな分野の専門家の方にお願いしてきました。プロジェクト・マネジメントにおいては、理系的なハード・スキルも重要ですが、人間の感情や欲求の構造に着目した、ソフト・スキルの理解も必須だと考えるからです。ただ、後者はともすると、通俗的なリーダーシップ論や、居酒屋風の経営談義に陥りがちです。そうではない、客観的で体系的な近年のウェルビーイング研究成果をふまえた、ユニークなPM論を学べる機会になるはずです。

大勢の方のご参加を期待しております。

<記>

■日時:2022年9月15日(木) 18:30~20:30 (オンライン開催)

■講演タイトル:

ウェルビーイング(心の幸せ)中心のプロジェクト・マネジメント

 創造性、業績及び働きがいの同時追求のセオリー

■概要:

本年は、日本におけるウェルビーイング元年といわれます。心の幸せを表す主観的ウェルビーイングは、創造性・業績及び働きがいに高い相関を持ち、これからのプロジェクト・マネジメントに不可欠の要素として近年、急速に注目を浴びています。この講演では、ウェルビーイングの基礎概念から平易に説明し、プロジェクトマネジメントにおける効用をわかりやすく説きます。

■講師:保井 俊之 様

広島県立叡啓大学ソーシャルシステムデザイン学部学部長・教授、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科付属SDM研究所上席研究員、PMI日本支部理事

■講師略歴:

1985年東京大学卒業。財務省及び金融庁の主要ポストを経て、政府系地域活性化ファンドの地域経済活性化支援機構(REVIC)常務、中南米向け国際金融機関の米州開発銀行(IDB)の日本他5か国代表理事を歴任。慶應SDMで2008年の開学以来教壇に立つ。国際基督教大学より博士(学術)。米国PMI認定PMPかつPMI日本支部理事。2021年4月より日本初のソーシャルシステムデザイン学部を擁する広島県立叡啓大学の初代学部長。地域活性学会理事兼学会誌編集委員長、日本創造学会評議員。ウェルビーイング学会監事。専門は、社会システムデザイン、社会イノベーション、主観的ウェルビーイング論及び幸福学、金融、公共政策、対話理論及び地域活性化など。

■参加希望者は、三好副幹事までご連絡ください。後ほど会議のリンクをお送りいたします。

■参加費用:無料。

ちなみに本研究部会員がスケジューリング学会に新たに参加される場合、学会の入会金(¥2,000)は免除されます。

リスクマネジメント研究部会(2022年8月22日)開催のお知らせ

リスクマネジメント研究部会(2022年8月22日)開催のお知らせ

2022年8月1日
研究部会主査: 早稲田大学 森戸晋
幹事:  静岡大学 呉 偉

  • 日時:2022年 8月 22日(月)15:00 — 17:00
  • 会場:Zoom でのオンライン開催
  • 参加申込:下記のリンクから参加申込を行ってください.登録後に,登録のメールアドレスへ Zoom ミーティングの情報をお送りします. 参加申込フォーム
  • 講演者1:趙 宇
  • 所属・部門:東京理科大学 経営学部
  • 職名:助教
  • 題目:不確実性を考慮した生産フロンティアの推定手法とその応用について
  • 概要:近日公開
  • 講演者2:木谷 聖人
  • 所属・部門:東京理科大学 理学部第一部
  • 職名:助教
  • 題目:Operational Risk Modelingにおける適合度検定とその性質について
  • 概要:得られたデータに基づく経験分布関数と,想定する母集団分布との差を測る適合度検定として,クラメール・フォンミーゼス型の検定は様々な分野で広く用いられている.その中でも特に,分布関数の両裾における違いを強調するような重み関数を用いたアンダーソン・ダーリング検定は,高い検出力をもつことが示されている.しかし,オペレーショナル・リスク・モデリングにおいては,分布の中心付近よりも上側の裾に注目することが多い.そこで,アンダーソン・ダーリング検定の重み関数を,分布の上裾における差に強く反応するような関数に置き換えた修正型アンダーソン・ダーリング検定が提案された.本講演では,修正型アンダーソン・ダーリング検定について紹介するとともに,その漸近的な性質を考察し,シミュレーションにより既存の適合度検定と検出力を比較する.

プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会(2022年7月8日)開催のお知らせ

プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会 (2022年7月8日)開催のお知らせ

2022年5月24日
研究部会主査: 日揮(株) 佐藤知一

各位:

「プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会」の2022年第3回会合を開催いたします。

皆さんはLiquidated Damages(略称LD)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。英語のdamageはダメージ・損害のことですが、damagesと複数形になると、法律用語で「損害賠償」のことになります。Liquidateは精算する・金額を決める、の意味ですから、合わせると「(契約違反時の)予定損害賠償額」になります。

どんな契約違反かって? 普通は、プロジェクト契約における、納期遅延の事を指します。つまり、「プロジェクトが完成納期に遅れた際に課せられる、契約上のペナルティ金額」で、海外とのビジネスを行う業界では、よく『リキダメ』などとも略します。一括請負契約はこのLD条項が含まれるのが通例ですが、実費償還契約(日本のIT業界でいう「準委任契約」に近い)でも、遅延ペナルティがつくことがあります。

プロジェクトを発注する側から見ると、これは遅延のリスクを受注者に転嫁する手段の一つです。LD条項をつけているのだから、受注者はそのつもりで、ちゃんとプロジェクト・マネジメントをしてくれ、ということでもあります。しかし、そうは言ってもプロジェクトは水もの。思いもよらぬ環境変化やトラブル発生のため、納期遅延は現実には珍しくありません。

しかもプロジェクトとは、発注者と受注者の共同作業でもあります。追加変更だってしばしば生じます。遂行途上で、互いにいろいろな判断や合意事項を積み重ねて、進む訳です。クリティカル・パス上に、受注側のアクティビティと、発注側のアクティビティとが並ぶことも、十分あり得ます。しかし、最終的に納期が遅れたら、その責任が相手にあり、自分にはないことを、契約交渉の上で示さなければなりません。

建設・エンジ業界では、受注者のことを、よくコントラクターContractorと呼びます。契約(contract)でビジネスを得て成り立つ業態だからかもしれません。下請けはSub-contractor=略してサブコンです。

受注型プロジェクトをなりわいとしているコントラクター型企業にとって、納期遅れの原因分析は極めて重要です。LD条項の額は契約金額に比例することが多く、大規模プロジェクトの場合、へたをすれば受注企業の年間営業利益が全部吹き飛ぶ可能性さえ出てきます。工程遅延分析(Delay Analysis)が重要になる所以です。・・ですが、例によって、この種の国際的ビジネス上の実務手法に関する情報がいたって乏しいのが、わたし達の住む日本という島国であります。

今回は、この分野の第一人者である大野紳吾様に、工程遅延分析に関する解説をしていただきます。大野様は一級建築士ですが、世界最大の建設・エンジ企業である米ベクテル社で、多くの海外プロジェクトの実務に従事された後、英システックインターナショナルにて法務紛争解決のコンサルティングに従事されています。世界レベルの最新の実務情報に触れる機会です。大野様には以前にも、カタールの新国際空港プロジェクトの驚くべき実態について、非常に興味深いご講演をいただいています。

なお今回は、リアル会合+オンラインのハイブリッド形式で行います。2年ぶりに、互いに顔を合わせられる機会ともなります。会議室の制約上、人数の上限はありますが、ぜひ積極的にご参加ください。

<記>

■日時:2022年7月8日(金) 18:30~20:00 (リアル会合+オンラインのハイブリッド形式)

■場所:京都大学 東京オフィス 大会議室A・B

https://rsv.adm.kyoto-u.ac.jp/entry/

(新丸ビルの10階です)

■講演タイトル:

工程遅延分析( Delay Analysis )~ 実務上のポイント ~

■概要:

昨今、コロナ禍やウクライナ侵攻など想定外の事象により、大幅に工程が遅れる建設プロジェクトが少なくありません。発注者は、コントラクター責ではない事象の発生に理解をするものの、果たして遅延がそのような想定外事象に直接起因するのか、コントラクター責の遅れもあるのではないかという疑問から、コントラクターに遅延の立証を求めるケースが増えてきています。

このような遅延の立証に使われる遅延分析(Delay Analysis)は、欧米を中心に技術としてすでに確立していますが、日本ではまだ普及していないのが現状です。本講演では、遅延分析の基本的な考え方や主な手法、よくある問題点など、事例を交えながら解説します。

■講師:大野 紳吾 様

所属:Systech International – マネジングコンサルタント

■講師略歴:

大学卒業後、日系ゼネコンにて国内の建築施工管理業務に従事。その後、米系建設会社のベクテル社に移り、海外大型建設プロジェクトのプロジェクトマネジャーとして、入札・設計・調達・工事監理・紛争解決などを経験。

現在、システックインターナショナルで建設プロジェクトの契約管理、スケジュール管理、クレーム管理、遅延分析、紛争解決を中心としたコンサルティング業務に従事している。

英国仲裁人協会会員、一級建築士、一級建築施工管理技士

■参加希望者は、リアル参加かオンラインかの希望をつけて、三好副幹事までご連絡ください。オンライン参加の方には、後ほど会議のリンクをお送りいたします。

■参加費用:無料。

ちなみに本研究部会員がスケジューリング学会に新たに参加される場合、学会の入会金(¥2,000)は免除されます。