スケジューリング・ シンポジウム‘99を終えて
20000101
THE SSJ CHRONICLE
スケジューリング・シンポジウム'99を終えて

実行委員長・井上一郎(京都産業大学)


秋たけなわの京都は洛北の地で、1999年10月15,16日の両日、京都産業大学神山(こうやま)ホールを会場に「スケジューリング・シンポジウム'99」が開催された。93年に名古屋にて第1回シンポジウム(日本機械学会主催)が開催されて以来、毎年主催団体と場所を替え、生産スケジューリング・シンポジウムが行われてきた。昨年からはスケジューリング学会設立を期にスケジューリング学会主催となり、今回(通算7回目)は本学会の名称に適した新しい名、スケジューリング・シンポジウムの名の下に開催された。
シンポジウムのテーマは従来からの「理論と実践の融合」に加えて「理論と実践:戦略的スケジューリング技術へ向けて」であった。参加者総数は123名を数え、約50名の産業界からの参加も得て、本学会の設立趣旨、産学交流に沿うものであった。
圓川隆夫先生(東京工業大学)による特別講演「戦略指向強化のためのスケジューリング--TOCとSMCの話題を中心にして--」のほか、33件の研究発表が3室同時並行で行われ、活発な討論が交された。発表内容でも、TOC、プロジェクトスケジューリング問題、半導体スケジューリング、ジョブショップ問題、フローショップ問題、ラグランジュ法、ヒューリスティックスなどと多彩であり各セッション活発な討論が行われた。シンポジウム1日目の夕刻にはキャンパス内のレストランにて懇親会が催され、産官学の出席者間で懇親が深められた。2日目も前日と同じく、ほぼ同数の参加者があり、シンポジウム終了まで会場は盛況であった。
メガコンペティションが進行し、ますます企業の戦略性が問われる時勢の中、戦略的スケジューリング技術に向けての議論がさらに深められたものと期待しつつ、「スケジューリング・シンポジウム'99」無事終了のご報告をさせていただきます。最後になりましたが、黒田会長をはじめとして会員各位のご協力とご支援、そして会場運営を手伝ってくれた学生諸君にも感謝申し上げます。今回の参加者各位はもちろんのこと今回参加出来なかった方々とも、次回シンポジウム( 2000年10月13日(金),14日(土) 於:浜松開催予定)にてお目にかかれることを楽しみにしています。