2000年 12月 01日 |
スケジューリングシンポジウム2000始末記
実行委員長 八卷 直一(静岡大学)
それは、まさに青天の霹靂というやつでありました。ある日、突然に研究発表会の実行委員長をやるように、さる方面から司令が下ったのでした。小生は、学会員でもない身分ですので無理なのですが、などという抗弁は通るはずも無く、あれよあれよという間に、会員はおろか今や理事の末席に連なるとは、夢にも思わなかった経緯でございます。
そはしかし、かくなる上は何とか形にしない訳にはいきません。そこに、一騎当千の豊橋技術科学大学の増山繁先生という強い味方が馳せ参じてこられました。勇気百倍!何とかなる!という思いが募りました。後ろ盾には、静岡大学情報学部長徳山先生が、どっしりと控えてくださるのですから、おぜん立ては整ったも同然でした。
実のところ、もし今回のスケジューリングシンポジウム2000が成功したと言えるならば、増山先生と徳山先生によるものと思し召せ。というような準備段階での心の様子はともかくも、まずはシンポジウム2000を覗いてみましょう。
時は、仲秋10月13日14日の浜名湖畔。美しい水面にひときわ映えるのが、今回の会場カリアックです。ここはいわゆる研修所なのですが、なかなかどうして立派な施設でして、恰も一流ホテルのごとし。辺りには何にもなく、ただ原っぱの向こうに浜名湖が広がっています。さて、車寄せからホールに入ると、吹き抜けのロビー正面には、受け付けが設えられています。まずは登録。今回は原則としてこの施設に宿泊もしていただきます。
講演会場は隣接する3会場が用意されました。今回のプログラムの特徴は、2件のチュートリアル(京都大学の柳浦先生と福岡大学の米田先生)、特別セッション(ITとビジネスモデル:浜松大学の小沢先生とNTTデータ経営研究所の小笠原先生)が設置されたことでしょう。チュートリアルでは、「メタ戦略とスケジューリング」(柳浦先生)が組み合わせ最適化手法の最近の話題が分かりやすく解説されました。「ラグランジュ緩和法によるスケジューリングの原理」(米田先生)では、ラグランジュ緩和法の基本原理について目から鱗のお話がありました。
特別講演では、現会長の木瀬先生によるスケジューリングの歴史のお話がありました。大変重い本学会にとって節目となる総括であったと思います。また、元ヤマハの永井氏による、楽器のお話がありました。バイオリンとトランペットの実演や、興味深いビデオなどが紹介され、楽しいお話しでした。
講演数は約40件で、我々としてはまずまずではなかったかと自負しております。最後に、支えて頂いた関係者の方々に、厚く御礼申し上げます。では、夕暮れの浜名湖よさよーなら。
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