プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会 (2023年5月25日)開催のお知らせ
2023年5月11日
研究部会主査: 日揮(株) 佐藤知一
各位:
直前のお知らせになり恐縮ですが、「プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会」の2023年第2回会合を開催いたします。
先月の例会でも少し予告いたしましたが、今回は(株)構造計画研究所の野本真輔さんをお迎えして、サプライチェーン・マネジメント改善プロジェクトの実際についてお話しいただきます。
サプライチェーン・マネジメント(SCM)という言葉が登場し、日本で注目されるようになったのは’90年代後半でした。
その頃、米国のSCMソフトベンダーであるi2 TechnologiesやManugisticsといった会社のパッケージが華々しく登場し、期待を集めたのです。
従来のMRPベースの硬直的な生産計画を革新した先進的スケジューリング・ツールや、経験値ベースではなく数理モデルに基づく需要予測などが売り物でした。
(ちなみに2000年に出版した、佐藤知一「革新的生産スケジューリング入門」でも、i2社のFactory Plannerを題材に取り上げました)
しかしサプライチェーン・マネジメントの変革は、たとえ企業内のサプライチェーンだけに限っても、多くの部門やステークホルダが関わります。
ましてサプライヤーや取引先が絡めば、それがたやすい取組でないことは、容易に想像がつきます。
何かソフトウェア・パッケージを買ってきて導入すれば済むような仕事ではないのです。
そうこうする内に、i2やManuは米国のドットコム・バブル崩壊に巻き込まれ、失速していきました。
日本の製造業は長引く不況に内向きになり、改革よりも守りの姿勢に徹するようになったのは、ご承知のとおりです。
しかし市場における需要の変化は、ますます激しくなるばかり。同一社内で製造と販売がバラバラに動いていては、在庫と欠品問題は解決しません。
加えて、近年の半導体その他部品の、サプライチェーンの混乱です。お手本だったはずの自動車産業さえ、見えないコストと機会損失に困惑しています。
やはり、もう一度SCMのあり方を見直すべきだ。そう考える企業が増えてきてるのは当然でしょう。
(株)構造計画研究所は、SCMソフトウェアの分野では’90年代からパイオニア的な存在でした。
そこで長年、SCM分野に関わってこられた野本さんから、最近の製造業におけるSCM改革プロジェクトの具体的事例をお伺いします。
非常に示唆に富んだお話になるだろうと期待しています。ぜひふるってご参加ください。
<記>
■日時:2023年5月25日(木) 19:00~20:30 (オンライン形式)
■講演タイトル:
「SCM改善プロジェクトの事例紹介」
■概要
生産管理、SCMの改善は困難だと思っている方が多いかもしれません。
在庫の大幅な低減、リードタイムの短縮、納期遵守率の向上などの、大きな成果を上げた3社の事例を紹介します。
共通する考え方、手法、経緯 など、各社の方のインタビューや資料を交えて紹介します。
キーワードは、「つながりの見える化」です。
■講師:野本 真輔 様 (株式会社構造計画研究所)
■講師略歴:
1987~1995 日産自動車 追浜工場(IE、生産管理)
1995~ 構造計画研究所 (最適化、シミュレーション、システム開発)
2012年ころから、生産管理システム 開発・販売・導入支援
■参加希望者は、三好副幹事までご連絡ください。後ほど会議のリンクをお送りいたします。
■参加費用:無料。
ちなみに本研究部会員がスケジューリング学会に新たに参加される場合、学会の入会金(¥2,000)は免除されます。